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【前編】特命記者Mの突撃!隣の卒業生:大阪市「CONCORDIA DANCE WORKS」

「思い立ったら即行動!」
威勢はいいのですが、これが特命記者Mこと私の最大の弱点です…。

「面白そう!」と飛びついては、準備不足で壁にぶつかり、
「あれ?こんなはずじゃ…」と途中で頓挫する。
そんな失敗を何度繰り返してきたことか。

 

だからこそ、今回お話を伺った川野義生さん・志乃さんご夫妻の歩みには、
心から感銘を受けました。
お二人は「急がば回れ」を体現されています。
明確なゴールを見据え、そこに到達するために今、
何が足りないのかを冷静に分析し、着実なステップを踏んでこられました。
そして何より、その間いっさい「ブレる」ことなく夢を追い続けてこられた。

そんなお二人の「戦略的な寄り道」の物語。
まずは、お二人がスーパーホテルの門を叩く「前」から、じっくりとお話を伺います。

 

「マニアの世界」「古臭い」と思われがちな社交ダンスの常識を壊したい――。
そして、「一杯のコーヒーのように、ペアダンスを気軽に『販売』する店を出したい」

今回の「隣の卒業生」は、川野義生さん・志乃さんご夫妻。
ご主人はプロのダンサー、奥様は元大手通信会社のサービス業経験者というお二人は、
そんな夢を抱いてスーパーホテルの門を叩きました。

なぜお二人は、全くの異業種であるスーパーホテルを選んだのか?
その経験が、壮大な夢の実現にどう繋がっていったのか。
特命記者Mが、その軌跡に迫ります。

 

着任間もない頃のお二人

夢の途上で訪れた、二つの「挫折」

記者M
本日はありがとうございます!
今は大阪の心斎橋で、まさに夢だったダンススタジオを経営されているお二人ですが、
ベンチャー支配人への応募資料を拝見して驚きました。
非常に明確なビジョンをお持ちでしたよね。

義生さん
ありがとうございます。
大学時代から「ダンスでプロになる」と決めていましたし 、将来は独立したいと。
ただ、道のりは全く順調ではありませんでした。

志乃さん
私は大学卒業後、ダンスからはきっぱり離れて 、仙台で大手通信会社に勤めていました。
サービス業は楽しかったのですが、お客様との関わりが「一期一会」で終わってしまう。
仕事を続けるうちにもっと深く、長い関係を築く仕事がしたいと思うようになりました。

記者M
その後、栃木でプロとして活動されていたご主人のスタジオに合流されたんですね。

義生さん
はい。
それが最初の挫折でした。
2011年の東日本大震災で 私たちの拠点も震度6強の揺れに見舞われ 、
お客様の足が完全に止まってしまったんです。

記者M
予期せぬ事態ですよね。

義生さん
はい。転職しようにも、資金も経営ノウハウもない。
「二人とも、もう道がないな」と。
そんな八方塞がりの状態で見つけたのが、スーパーホテルの「Super Dream Project」でした。

 

「面白そう」で飛び込んだ、命を預かる仕事

記者M
まさに崖っぷちで見つけたんですね。
ダンスとは全く違う世界ですが、不安はありませんでしたか?

志乃さん
それが、不思議と不安よりも「面白そう」が勝ったんです。
道が閉ざされていたからこそ、新しい道が輝いて見えました。
ダンスもホテルも同じサービス業だと思っていましたし 、
「二人で働ける」「経営が学べる」「資金が貯まる」。
私たちにとって、これ以上ない道に見えました。

記者M
その「面白そう」という感覚、ベンチャー支配人には不可欠な素質かもしれません。

義生さん
ただ、現実は想像以上に過酷でした。
特に私たちは震災の直後、2011年の着任でしたから。

志乃さん
経験ゼロで、お客様の「命を預かる」というプレッシャーは本当に大きかったです。

記者M
日々のオペレーションだけでも大変なのに、防災の責任も負う。
まさにギリギリの状態だったと思いますが、何が支えになったんでしょうか。

義生さん
間違いなく「人」ですね。
本部のサポートの手厚さには本当に助けられましたし、
何より、店舗のことを一番知っている既存のスタッフさんたちの存在です。

志乃さん
私たちは肩書こそ「支配人・副支配人」ですが、実務は一番の「ぺーぺー(新米)」。
だから、清掃やメンテナンスのスタッフさんたちに
「教えてください」「助けてください」と素直にお願いする姿勢を徹底しました。

記者M
プライドが邪魔して、なかなかできないことですよね。

志乃さん
ある時、アテンダントさんから「支配人と副支配人が二人で出かける時間なんてないでしょうから、
ここの1時間、私たちがやっておくのでランチ行ってきてください」って言ってもらえたんです。

記者M
なんと…!

義生さん
本当に嬉しかったですね。
私たちは「管理する側」ではなく、スタッフの皆さんに「助けてもらう側」なんだと。
その関係性があったからこそ、何とかギリギリで走り抜けられたと思っています。

 

(前編・了)

 

 

【後編予告】

「急がば回れ」の精神で、まず「信頼」という地盤を固めた川野夫妻。
後編では、いよいよ「経営」の学びへ。
「価格を下げたらクレームが増えた!?」
衝撃の失敗談から学んだ生きた経営学とは?
そして、「貯金」より「経験」を優先した、お二人のブレない判断。
卒業後、すぐに独立…しなかったお二人の、
夢を叶えるための更なる「戦略的な寄り道」と、その結末に迫ります!