どうも、特命記者Mです。 はるばる長崎までやってきました。
長崎といえば、ちゃんぽん。 これは食べずには帰れないでしょう。
というわけで、いざ諫早の名店「中華 軽食 李花」へ。
いや、もう、絶品でした。 地元で愛され続けている味というのは、やっぱり理由があるんですよね。 食べログ高評価の実力、伊達じゃない。 上生麺ちゃんぽんに、欲張って唐揚げ(3個)を追加。 もっちもちの生麺に濃厚なスープが絡んで、唐揚げはカリッとジューシーで……
……あ、すみません。
グルメサイトの取材に来たんじゃなかった。
今回の取材場所は「中華 軽食 李花」じゃなくて、「串かつ ドラゴン」。 しかも食リポじゃなくて、開業秘話を取材しに来たのでした。
お話を伺うのは、スーパーホテル戸塚駅東口の卒業生、緒方博識さん・純子さんご夫妻。 ここ諫早出身の中学の同級生で、長い年月を経て30代後半で結婚。
「二人で一緒にできる仕事」を探す中でSuper Dream Projectと出会い、 神奈川・戸塚での支配人を経て、地元・諫早に戻って「串かつ ドラゴン」を開業。
現在は2号店「やきとり酒場 ドラゴン」も展開されています。
前編と後編、二回にわたってお届けする今回は、お二人がSuper Dream Projectに飛び込んだ経緯と、 戸塚で叩き込まれた「商売の原点」に迫ります。

別々ではなく、二人で生きていくという選択肢
記者M:
お二人がSuper Dream Projectに応募されたきっかけを教えてください。
博識さん:
僕は以前、中国でフルーツ原料の買い付けをする貿易の仕事をしていて、彼女は福岡で芸能事務所のマネージャーをしていました。
30代後半で結婚して、しばらくは不妊治療にも取り組んでいたのですが、区切りをつけることになって。
そこから「子どもの代わりに、二人で一緒に打ち込める何かを見つけよう」と話し合ったんです。いろいろ調べる中で見つけたのが、Super Dream Projectでした。
純子さん:
まず私一人で説明会に行きました。担当の方が優しく笑顔で丁寧に説明してくれて、勇気をいっぱいもらいました。
「これはいいよ」。帰ってから主人に、そう伝えました。
主人の底知れない「生命力」が、この仕事なら絶対に活きると思ったんです。パンツ一枚でインドに放り込まれても何とかしちゃうような人なので(笑)。
大変なことはあるだろうけど、この人となら楽しくやっていけるだろうなって。
記者M:
パンツ一枚でインド(笑)。それ、最高の褒め言葉ですね。博識さんはどうでした?
博識さん:
僕は正直、条件面だけで判断したくなかった。「美味しい話には必ず裏がある」と思っていたので。
だから「実際に現場で働いている支配人に会わせてほしい」とお願いして、三重県の四日市まで行ったんです。
記者M:
わざわざ四日市まで!行動力がすごい。
博識さん:
自分の目で見たものしか信じられない性格なので(笑)。
2時間ぐらいずっと話を聞きました。良いことも厳しいことも、包み隠さず全部話してくれたんです。
売り上げの取り方やお部屋の管理のコツまで、リアルな現場の話を惜しみなく教えてくれた。その誠実さに触れて、「この会社なら信じられる」と思えた。それが一番の決め手でしたね。
記者M:
一番大きかった決め手は?
博識さん:
彼女と一緒に働けるということです。
気持ち悪いと思われるかもしれないですけど、とにかくずっと一緒にいたかった、というのが正直なところです。
純子さん:
不安よりも、この人と一緒ならという安心感の方が大きかったですね。

「当たり前のことを当たり前にできる」。戸塚で叩き込まれた商売の原点
記者M: 実際に着任してみて、いかがでしたか?
博識さん:
正直、不安だらけでしたよ。でも僕はビジネスホテルでのアルバイト経験があったので、実務にはある程度自信がありました。
彼女は未経験でしたが、見た目はこんな感じですけど、根性がものすごいんです。一つのことをやり始めたら、とことんやり抜ける人なので。
純子さん:
前職の芸能事務所も相当ハードだったので、体力的にはなんとかなるだろうという覚悟はありました。
記者M:
スーパーホテルで学んだ中で、一番印象に残っていることは?
博識さん:
「当たり前のことを当たり前にやる」ということですね。
記者M:
シンプルですね。
博識さん:
文字にすれば簡単ですけど、これが一番難しい。
挨拶をする、清潔にする、お客様の目を見る。示されたことをちゃんとビシッとやれるかどうか。
手を抜かずにやり抜いた人だけが、勝負できるステージに立てるんです。当たり前ができて、初めてその先のサービスが意味を持つんですね。

「電話は支配人が取りなさい」。今も現場で実践する、あの日の教え
記者M:
具体的に、今のお店に活きている教えはありますか?
博識さん:
戸塚時代に先輩支配人から教えていただいた「電話は支配人が取りなさい」という言葉です。これは今でもそのまま実践しています。
電話は顔が見えない。だからこそ声だけでお客様の気持ちを察して、前向きにさせる力が必要なんです。経験値がないとできないこと。
記者M:
確かに。私も電話対応でお店を決めるタイプなんですよ。
博識さん:
僕もそうなんです!電話一本でそのお店の接客レベルが見えるじゃないですか。
だから今でも予約の電話は基本的に僕が取りますし、電話一本でお店のレベルが伝わると信じています。
記者M:
それは間違いないですね。他にもありますか?
博識さん:
クレーム対応ですね。面接の時に「大きなクレームがあったらどう対処しますか」と聞かれて、「迅速に対応することが一番です」と答えたんです。
時間をかけると怒りが増すだけですから。その考え方は今もそのまま現場で実践しています。
純子さん:
私は「お客様が見えなくなるまでお見送りする」という姿勢を今でも大切にしています。
スーパーホテルの中にいるときは、教わったことを夢中でこなすばかりで、その本当の価値にまでは思い至らなかったんです。
でも卒業して自分の看板を掲げたとき、あの教えが全部意味を持って返ってきたんです。
記者M:
「やらされている」が「自分のもの」に変わる瞬間があるんですね。
純子さん:
まるで卒業してからふと口ずさみたくなる校歌のような感覚ですね。
在学中は何も感じずに歌っていたのに、卒業してから心に沁みる。自分たちの血肉になっている感覚です。

先輩支配人が築いてくれた「商売の基盤」
記者M:
本部のサポート以外で、特に助けられた存在はいましたか?
博識さん:
引き継ぎを担当してくださった前任の支配人ですね。僕にとっては神様みたいな人です。
着任初日からグループLINEに入れてくれて、周辺の支配人を紹介してくれましたし、引き継ぎ業務が終わった後も深夜まで教えてくださいました。
記者M:
そこまでしてくれるんですね。
博識さん:
リアルなアドバイスが本当に助かりました。「こうした方が売り上げ取れますよ」「お部屋管理はこうするといいですよ」って。
近隣店舗の支配人でもありましたから、ある意味ライバルにもなりうるのに、ありがたいですよね。
記者M:
支配人は業務委託という立場なのに、そこまで面倒を見てくれるんですね。
博識さん:
それがスーパーホテルという会社の文化なんだと思います。
その方だけじゃなく、名前を挙げだしたらキリがないほど、たくさんの方にお世話になりました。あの方々がいなかったら、今の僕たちはなかったです。
純子さん:
本部の担当の方にも本当にお世話になりました。
私たちのことを一人の人間として向き合ってくださり、困ったときに相談できる存在がいることが、どれだけ心強かったか。着任してからも、その後も、ずっとサポートしてくださった。
記者M:
「一人じゃない」と思える環境があったわけですね。
純子さん:
はい。そこは本当に声を大にして伝えたいです。

【後編予告】
スーパーホテルで叩き込まれた「当たり前」の力を武器に、 串かつ屋の看板を掲げた緒方さんご夫妻。 後編では、開業後の経営にスーパーホテルの経験がどう活きているのか、 開業初期に訪れた夫婦の危機と、その先に生まれた「本物の信頼」、 そしてお二人が描く未来の夢に迫ります。お楽しみに!余談ですが、「中華 軽食 李花」は酢豚もおいしいそうです。(緒方さん談)

