スーパーホテルで働くベンチャー支配人の情報メディア

【前編】特命記者Mの突撃!隣の卒業生:長野県佐久市「Eden」

こんにちは。
忘れた頃にやってくる特命記者のMです。
もう12月ですか。
一年って、あっという間ですよね。

一年遅れてやってきた虎年

超がつくほど虎党の私にとって今年ほど感慨深い一年はありませんでした。
「アレ」もめでたく流行語大賞に!
虎党にとってだけではなく、世間にとっても阪神の躍進は大きなインパクトだったのではないでしょうか。

「亭主元気で留守がいい」は過去の話?

さて、その年の世相を表す流行語大賞ですが、過去を振り返ってみると1986年には「亭主元気で留守がいい」というキンチョーのCMコピーが入選しています。
「夫が元気に外で働き、家を空けている方が妻にとっては都合がよい」ということを意味していますが、夫婦共働きが当たり前になり、すれ違いが多くなった今では、「もっと二人の時間を大切にしたい」と思われるご夫婦の方が多いのではないでしょうか。

今回ご登場いただく新倉司武・万穂さんご夫妻も「二人で何かしたい」という想いを抱いてベンチャー支配人にチャレンジされました。
そして、現在ではその夢を叶え、長野県佐久市でサンドウィッチとおやつのテイクアウト専門店『Eden』を営まれています。

理想の暮らしを実現するためにスーパーホテルへ

前職は接客業をされていた司武さん。
万穂さんはスーパーホテル仙台国分町で社員としてお勤めでした。
そのため、「二人で何かをしたい」と思い立ったときに真っ先に思い浮かんだのがスーパーホテルのベンチャー支配人だったそうです。

新倉さんご夫妻は2013年にスーパーホテル松本天然温泉へ着任し、飛騨・高山、小山を経て2018年に卒業。
2021年に『Eden』を開業されました。
『Eden』ではスタッフを雇わずに、二人の手が届く範囲で商売をされています。
「二人で働き、二人で暮らす」という生き方を体現されるお二人にここに至るまでの経緯や開業後のリアルなお話しを伺いました。

契約を一年延長したワケ

――4年の任期を全う後、一年契約を延長されていますが、その理由をお聞かせください。

新倉さん:
契約を延長したのは、もっとお金を貯めたかったからです。

――思っていたよりお金が貯まらなかったってことですか?

新倉さん:
いや違うんです。
その時点で、やりたいことが定まっていなかったことが延長の大きな要因です。
決まってないのに卒業するよりも、もう一年頑張ってゆとりを持って次のステージに進んだ方がいいと思ったんですよね。

卒業後は、それぞれがやりたいことをやってみることに

――なるほど。卒業から開業されるまでの間も少し期間があるのですが、それはなぜですか?

新倉さん:
いつかは二人で何かを始めたいということに変わりはありませんでしたが、すぐにやらなくてもいいと思ったんです。
そこそこ蓄えもありましたから、お互いにやりたいことをやってからでもいいかなって。
それで、妻はカフェで働き、私は工場をはじめいろんな仕事を経験しました。

思い立って3ヶ月で開業!

――1年延長して蓄えたゆとりが生きたわけですね。
お二人、別々で働かれる中、どういった流れで開業に至ったんですか?

新倉さん:
二人とも食べるのが好きで、いろんなお店を食べ歩く中で飲食店を始めてみようかと思うようになりました。
その後、本気で開業を考え始めたのは2021年の初め頃です。
当時、新型コロナが蔓延していたこともあり、業態はテイクアウト専門店に決定。
そこからわずか3ヶ月程度でオープンに至りました。
今振り返るとすごいスピードですが、スーパーホテルでの経験があったからこそ思い切ることができたのだと思います。

――3ヶ月で開業ってめちゃくちゃ早いですよね!?

新倉さん:
普通ならあり得ないスピードですよね。
ただ、私たちはベンチャー支配人時代に蓄えた資金がありましたから、そのあたりはスムーズに事を進めることができました。

縁もゆかりもない土地で役立ったベンチャー支配人の経験

――開業にあたって困ったことはなかったですか?

新倉さん:
実は、『Eden』のある佐久市は、私たちとは縁もゆかりもなかった土地です。
松本天然温泉から飛騨・高山に異動する際に、少し休みがあったので旅行がてら軽井沢に行ったことがあったのですが、そのときにすっかり魅力に取りつかれてしまって。
それがきっかけで卒業後に長野へ移住したんです。
だから、地域にネットワークがなくて、そこは少し困りました。

――そうですよね。お店をつくるとなると、いろんな方の協力がいりますもんね。

新倉さん:
そうなんです。
建設業者ってどこに頼めばいいの?って感じでしたから。
でも、最終的には松本天然温泉の朝食スタッフさんが業者さんを紹介してくださって事なきを得ました。
ベンチャー支配人って、日々いろんな人と関わるんです。
スタッフ、本部の方々、業者さん、お客様…。
卒業するまでの間に、気付けば日本中にネットワークができてるんです。
働いているときはあまり意識していませんでしたが、振り返ってみるとこの人脈は、私たちの人生にとって大きな財産ですね。

出会いというかけがえのない財産

二人で生きていく。
そのためには、多くの人の協力が必要です。
お金や経営ノウハウに目がいきがちですが、ホテル運営を通じて得られる多くの出会いもベンチャー支配人の大きな魅力なんですね。

次回は、開業後に二人を襲った予期せぬ事態やお二人の今後についてお伝えします。
どうぞ、お楽しみに!