こんににちは。
ゴールデンウィークが過ぎても飲んでばかりの採用担当、特命記者Mです。
さて今回は前回に引き続き、『特命記者Mの卒業生酒場放浪記』をお届けします。
前回、途中までご紹介した「Green Neighbors Hard Cider」について、醸造家の及川さんに詳しく伺いました。
元ベンチャー支配人が手掛ける「Green Neighbors Hard Cider」
今回ご紹介する「Green Neighbors Hard Cider」は、ハードサイダーの醸造所です。
ハードサイダーとは、りんごを使った発泡酒のこと。
フランスではシードルと呼ばれ、こちらの方が耳馴染みがある方もいるかもしれません。
岩手県紫波町にある同醸造所はサウナ付きの温浴施設「ひづめゆ」に併設され、サウナで一汗かいたあとにフレッシュなハードサイダーでプハーッと一杯いただくことができます。
まさに夢のような場所ですね。
そしてこの醸造所で醸造家として活躍されるのが元ベンチャー支配人の及川さん。
ベンチャー支配人を卒業後、焼き鳥店、クラフトビール専門店を経て、醸造家へ。
次々に夢を実現される及川さんに引き続きお話を伺いました。
▼ベンチャー支配人卒業後、現在に至るまでの経緯についてはコチラの記事でご紹介しています。
動かなければ、夢には近づけない
――お酒を提供する側から、つくる側へ。なかなか思い切った転身だと思うのですが、どのようにして醸造家になられたのですか?
及川さん:
「クラフトビア ホッパーズ」を運営する中で、自分でビールをつくりたいと思うようになりました。
とは言え、醸造所をつくるとなると資金も必要になるため、そう簡単には実現できません。
独立開業を目指していたときにスーパーホテルにたどり着いたときのように、日々の業務と並行して少しずつアクションを起こしながらその道を模索しました。
結果、盛岡で醸造所の開設を目指していた方と知り合うことができ、話が進展。
遠くにあった夢が一気に近くなりました。
本当の意味でのローカルを求めて
――結果的にクラフトビールではなくハードサイダーになったのはなぜですか?
及川さん:
いよいよ本気で取り組もうとする中で、ひとつだけ大きな迷いがありました。
それは本当にクラフトビールでいいのかということです。
近年、クラフトビールは全国的に盛り上がり、各地で地域性に富んだ商品がつくられています。
でも、ビールの原材料はそのほとんどが外国産。
ローカルをキーワードに盛り上がりを見せる一方で、海外に依存したものづくりはやがて限界が来るようにも思えました。
どこかに負荷をかけてまで、自分たちが飲みたいお酒をつくるのは違うんじゃないか。
そんな葛藤の中でたどり着いたのがりんごを使ったハードサイダーです。
国内で人気のクラフトビールはフルーティなものばかり。
フルーツではない原料を使って無理やりフルーティさを出すなら、身近にあるりんごでいいじゃんって思ったんです。
6割の自信があれば、チャレンジする
――確かにこのあたりは、りんごの産地ですもんね。及川さんはハードサイダーづくりを学ぶためにホッパーズを畳んで、1年間修行に出られたんですよね?
及川さん:
青森でシードルをつくっている醸造所があり、1年間はそこで修行を積みました。
当然、その間は無報酬ですし、当時はまだ醸造所の土地も見つかっていない状態です。
1年後にスタートを切れる保証がないわけですから、もちろん不安はありました。
それでも、新たなチャレンジに舵を切れたのは、スーパーホテルでの経験があったからです。
ベンチャー支配人にチャレンジすることを決めたときも、正直不安だらけでした。
それでも思い切って行動したからこそ、今があります。
動き出さなければ自分に足りないものさえわからなかったでしょう。
私はこのときの教訓をもとに、6割程度の自信があればチャレンジするようにしています。
人生を変えた、スーパーホテルへの挑戦
夢に向けた行動の積み重ねが実り、2022年7月にハードサイダー醸造所「Green Neighbors Hard Cider」がオープン。
及川さんは醸造家として新たなスタートを切りました。
独立を目指してスーパーホテルの門を叩いた17年前には想像もできないところにまで夢は拡大。
あのときの小さな一歩が、人生を大きく変えたわけです。
立ち止まっていても、何も始まりません。
まずは説明会に参加することろから動き出してみませんか?
さて、次回は『特命記者Mの卒業生酒場放浪記・岩手県紫波町「Green Neighbors Hard Cider」』後編。
醸造家・及川さんの現在に迫ります。